やって良かった!親子入院☆メリット・デメリット
ご訪問ありがとうございます。
今回は親子入院についてです。
※親子入所、親子入園と表現する病院もあります。
親子入院とは
障がいのあるこども(未就学児)と家族が、一定期間一緒に入院し、集中的にリハビリを行うプログラムです。
病院によって、期間(数週間~2ヶ月)や受け入れ人数等さまざまですが、目的などの基本的な部分は共通しているのではないでしょうか。
私は2か所の病院で親子入院の経験がありますので、その経験を踏まえて書いてみました。
今回の記事は、
障がいが判明したばかりのお子様を持つ方向けになるかと思います。
障がいを告知されたばかりで、どのように育てていけばよいか悩んでいる方や、現在親子入院を検討している方の参考になれば幸いです。
経験者の方も読んでいただいて、「もっとこういうことを伝えたほうが良い!」というご意見があれば是非コメントをください!
では、見ていきましょう!
親子入院(親子入所)ってどんなことをするの?
まずどんなことをするのか気になりますよね?
2か所の病院で多少異なりましたが、共通する部分で一日の流れをまとめてみました。
一日の流れ
6:00 起床(看護師さんが回って検温など)
7:30 朝食
9:00 朝の会
午前中 リハビリまたは保育
12:00頃 昼食
午後 保護者向けの勉強会・リハビリまたは保育
15:00頃 おやつ
18:00頃 夕食
21:00 子ども消灯 保護者が集まり交流(任意参加)
22:00 保護者消灯
随時、入浴、診察、検査、自主トレーニングなど行います。
リハビリ・保育
PT(理学療法)、OT(作業療法)、ST(言語聴覚療法)全て受けられます。
どちらの病院も時間割があり、時間になると先生が迎えに来てくれたり、自分でリハビリ室に行って訓練を受けるという感じでした。
個別の保育や複数名で参加するグループ保育もありました(担当は保育士さん)
保育の中にもリハビリの要素が含まれていて、楽しく体を動かしたり、感覚遊びなどをしました。
診察&検査
外来だと待ち時間が長かったり、検査だけの為に1~2泊必要だったりしますよね。
親子入院中であれば、順番が来たらお部屋に呼びに来てもらえるので、親子ともに負担が軽減されます。
診断名がついていない場合など、親子入院中に色々検査をして判明する場合もあります。
歯科、眼科、耳鼻科なども含めてトータルで診てもらえました。
補装具の作製や調整
補装具を作ったり調整もして貰えます。
外来だと型取り→仮合わせ→完成と数週間おきに通ったりしますが、親子入院のタイミングで作れば通う手間が省けますね。
既に補装具を持っている場合は、普段使用している状況を見てもらって、体に合わせて調整して貰えます。
勉強会
福祉制度やリハビリ、就学、ペアレントトレーニングなど、保護者向けに色々勉強会を開いてくれます。
子どもは同席したり、保育士さんに預かって貰い親だけ参加したりとケースバイケースでしたが、とても勉強になりました。
親子入院をしたら成長するの?
これが一番気になるところではないでしょうか?
結論から言うと「成長はする!」が、「個人差あり」です。
そして劇的な成長を期待すると、少しガッカリしてしまうかもしれません。
長女が初めて親子入院をしたのは生後10ヶ月。
当時の長女は
・首がぐらつく
・お座りが出来ない
・寝返り・ズリバイはするけどハイハイは出来ない
といった状況でした。
まだ診断名もついておらず、私はというと「少し発達が遅れている」という認識。
早期療育が良いと聞いていたので、生後10ヶ月なら早期も早期。
しかし1ヶ月後、親子入院が終わった時に、お座りもハイハイも出来るようにはなっていませんでした。。。
※本当に個人差があり、急激に伸びる子も稀にいます。
長女の場合は、退院してから少しづつ出来ることが増えるタイプでした。
親子入院のメリットは?
医療スタッフや他の保護者から情報が得られる
最初は制度やサービスなど全く分かりません。
先輩ママから補装具の業者さんの情報だったり、申請しているサービスについてなど聞くことが出来ました。
相談員さんに「こんなことで困っているのだけど」と相談すると情報を聞けたりもします。
外来でも情報を得られると思いますが、わたしは診察やリハビリを受けるだけで精一杯でした。
親子入院中の空き時間にゆっくり聞けるところが良かったです。
相談員さんが空いているタイミングでお部屋まで来てくれることもありました。
障がいを持つ子の保護者と横の繋がりが出来る
自宅で一人で子育てをしていると「なんでうちの子だけ。。。」と苦しい思いをすると思います。
色んな感情が出てくる中で「こんな風に思ってしまう自分は、なんて酷い親なんだろう」とさらに自己嫌悪に陥ることも。
他のママたちが明るく前向きに頑張っている姿が眩しく見えることがありますが、みんな我が子の障がいを知った時は沢山泣いています。
親子入院で一緒になったとっても明るいママが「今でも時々泣いてるよ~」と言っていたのが印象的でした。
短い時間だと分からないですが、長い時間を共にすると、色々本音が聞けたりします。
「自分だけじゃない」
と思えれば少し孤独な育児から開放されるのではないでしょうか。
退院後も連絡を取り合うケースが多いです。
人に言えない悩みを言えたり、育児情報を交換出来たり、非常に有り難い存在ですね。
あと、病院に行くときも「誰かに会えるかな~」と少し楽しみになります。
現在のこどもの状態を把握できる(専門家に評価してもらえる)
専門家視点から、子どもの発達具合を評価してもらえます。
一日の生活を通して見て貰えるところが良いですね。
STさんに食事の姿勢、使っているスプーンやフォーク、飲み込み方なども見て貰えました。
栄養士さんと連携して、食事の形状などもその都度変えて出してもらい、今現在食べやすい形状を見極めることが出来ます。
使っている椅子も、PTさんやOTさんが姿勢を保持できるようにウレタンなどを入れて調整してくれました。
最初は身体障碍者手帳を持っていませんし、すぐに補装具を作れるわけではない為、このあたりの調整もありがたかったです。
自宅にいるよりも、子どもと長い時間向き合える
自宅にいると家事などに追われますが、入院中は子どものことだけを考えていられます。
ご飯も病院が出してくれるので、身の回りのことは洗濯や簡単な掃除など最低限のことだけ。
ついつい我が子の出来ない部分ばかり見てしまいがちですが、ゆっくり向き合うと「成長したな」と思えることが発見できると思います。
親子入院のデメリットは?
それなりに気を遣う
病院での集団生活です。
どちらの病院も個室だったので、プライバシーは保たれていました。
でも日中は医師や看護師、リハビリの先生、清掃のスタッフさんなど人の出入りはあります。
食事もリハビリの一環なので、食堂でみんなで食べますし、入浴も時間制限がありました。
そういう生活が苦手だったり、非常にストレスになる!という場合は難しいかもしれません。
家族の協力が必要
きょうだい児がいる場合などは、特に家族の協力が必要になりますね。
1か所目の病院ではきょうだい児も一緒に泊まれる大きめの部屋がありましたが、2部屋しかないので入れる確率が低かったです。
母親が同伴する場合は、自宅で父親や祖父母がきょうだい児のお世話をしているケースが多かったと思います。
1週間ごとに、父親→母親→祖母と付き添いの保護者を交代していた家族もいましたね。
あと旦那さんが家事が一切出来ないという場合も結構大変かもしれません。
太る(場合もある)
私だけかもしれませんが(笑)
親子入院中は、病院が親の分もご飯を出してくれます。
※ここが親子入院のメリットでもあります。
どちらの病院も、おかずに対してお米の量が多かったですね。
たしか200gくらいあったと思います。
残せばいいのかもしれませんが、なんか食べちゃうんですよね。
そして、空いた時間にちょっと売店やら近くのコンビニやらでお菓子などを買ってしまいます。
病院食ですので、余計なものを食べず、出されたものだけを食し、そして米を少し残せば、むしろ健康的に痩せられると思います。
これに関しては強い意志があれば問題ないでしょう。
一緒に入院している他のこどもと比べてしまうかも?
真面目な話に戻ります。
一緒に入院している他の親子たち。
共に悩みを分かち合い、共に生活をしていると親戚のように思えてきます。
そして、不思議なことに他の子の成長もまた自分のことのように嬉しく思えます。
ですが障がいが判明した直後は、特に気持ちの浮沈みが激しいことも。
仲間の成長が喜ばしい反面、我が子が思うように成長しなければ「胸がきゅっとなる」ケースもあるでしょう。
月齢が低ければ低いほど、急激な成長を見せる子がたまにいます。
「他の子の成長が羨ましいな」という気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
しかし、この辺は大なり小なり誰しも抱える感情です。
一緒に入院しているママに打ち明けたり、病院の心理士さんなどスタッフに話しを聞いてもらいましょう。
黒い気持ちが出てきた時は吐き出すのが一番です。
どうやって申し込むの?
どちらの病院も共通していましたが
1.医師に親子入院したい旨を伝える。
2.医師からMSW(医療相談員)に連携し、相談員さんから詳細の説明を受ける
と言う流れでした。
※空き状況や症状の優先順位などによって、希望の時期に入院出来ない場合もあります。
※コロナの影響で受入人数や期間、入院のルールなど色々制限がある可能性もあります。
親子入院をするには、児童相談所から受給者証を発行してもらったり、障がい児福祉手当を受給している場合は停止をするなど、諸々の手続きがあります。
そのあたりについての詳細は相談員さんが丁寧に教えてくれるので安心してください。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、主にメリット・デメリットについてまとめてみました。
わたしにとっては、親子入院はメリットしかなかったというくらい、やって良かったです。
なにより、親である私自身の成長に繋がったと思います。
子どもより親のためのプログラムといっても過言ではないかもしれません。
今住んでいる地域の病院は、原則1回しか参加できない為、もう我が家は親子入院に参加することはないと思いますが、もう一回参加できるなら是非やりたい!と思っています。
障がい児育児は孤独になりがちです。
「仲間が欲しいな。」「知識が欲しいな。」と思っている方は、主治医に相談してみてはいかがでしょうか?
親子入院を実施している病院は限られていますが、遠方から参加している方も沢山いましたよ。
今後、親子入院を実施している病院のまとめや、入院時の手続き、持ち物なども書いて行きたいと思います。
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