療育手帳取得!申請から交付まで手続きの流れを解説します。
- 療育手帳ってなに?
- どんな人がもらえるの?
- 申請方法は?
先日、療育手帳の交付を受けました。
我が家は、長女が1歳2ヶ月の時に身体障害者手帳を取得している為、必要な福祉サービスは全て受けている状況です。
そのため、療育手帳の申請はしていませんでした。
しかし、今後特別支援学校に入学する場合は、療育手帳が必要になるケースがあります。
そんな訳で、今回申請しておくことにしました。
- 療育手帳とはなにか
- 申請から交付までの流れ
- 判定の種類
- 療育手帳をもらうメリット・デメリット
- 取得後に受けられる福祉サービス
療育手帳について知りたい人はぜひ参考にしてくださいね
療育手帳とはなにか?
児童相談所または知的障害者更生相談所において、知的障害があると判定された方に交付される手帳です
引用:厚生労働省ホームページ
地域によっては「愛護手帳」「愛の手帳」「みどりの手帳」という名称を使っています。
身体障害者手帳は「身体障害者福祉法」
精神障害者手帳は「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」
という法的裏付けがあるのに対し
療育手帳は「知的障害者福祉法」に法的記述はありません。
その為、手帳の名称・障害区分などが、各都道府県や政令指定都市によって異なっています。
判定区分がAとBだけの地域や、もっと細かく4区分くらいある地域もあり色々だよね
我が家のような転勤族は、引っ越しをするたびに判定が変わる可能性がありますね。
申請から交付までの流れ
市町村によって異なる可能性もありますが、私が住んでいる市での流れをご紹介します。
市の案内に書いてある流れと、私が実際に申請した流れが少し違ったので、それぞれ説明します。
療育手帳申請から交付まで(市の案内編)
申請者から役所に連絡し、役所で申請手続き。
役所からや発達相談支援センターに引き継がれます
発達支援センターから申請者に連絡があり、相談日と発達検査の日が決まります。
発達支援センターから役所に判定結果が通知され、市が手帳を作成。
役所から申請者あてに通知が送られ、療育手帳が交付されます。
本来このような流れのようですが、我が家は元々4歳の誕生日付近に発達検査を予約していました(大体年1回発達検査をしています)
ちなみに予約をしたのは検査日の3ヶ月ほど前でした
地域にもよりますが、大体連絡してから発達検査を受けるまでに3か月〜半年くらいかかるとみておいた方がよいでしょう。
短ければそれに越したことないんですけどね。
そんなわけで我が家は役所への連絡を飛ばして、直接発達支援センターへ。
【STEP01】 発達検査の予約
直接発達支援センターに発達検査をしたいと連絡。
【STEP02】 相談日(発達検査日)決定
発達支援センターからTELがあり日時が決まる。その際、就学に向けた相談や療育手帳の申請もしたいと申し出。
【STEP03】 発達検査
発達検査をした日に、発達支援センターで療育手帳の申請書類を一式受け取る。
【STEP04】 申請
必要書類を揃え、役所へ郵送で申請
【STEP05】 判定
発達支援センターから申請書類が受理された旨の連絡。発達について電話口で追加の口頭質問あり回答。判定へ
【STEP06】 通知・手帳の交付
手帳が出来たと郵送で通知あり。市役所で手帳を受け取る。[/ti]
そして申請書を送ってから、交付の通知が届くまでの期間は約1ヶ月でした。
※発達検査や判定は児童相談所が行う市町村の方が多いと思います。
※判定結果は通知書に記載はなく、手帳を受け取った時に知りました。
申請に必要な物
(1)申請書
(2)添付書類
- 相談調査票(調査票1現況調査・調査票2生育歴)
- 申出書(市外から転入されてきた方のみ)
(3)写真2枚(縦4㎝、横3㎝)
- 脱帽、上半身かつ正面向き等書いてありますが、そんなきちんとした写真は難しい方もいると思います。
- 長女は真顔で振り向いた瞬間の写真(↓の宇津井健さんのような感じ)ですが何も言われませんでした。
上記の書類は窓口で書くことも出来るので、その場で申請することも可能です。
写真は申請時に提出できない場合は、手帳の交付時に提出すればよいとのこと。
電話で役所に連絡をして、申請書類一式を郵送で自宅に送って貰うのが良いと思います。
また、私が住んでいる市は、診断書が必要という記載はありませんでした。
市町村によっては必要なケースもあるようなのでご確認下さい。
判定の種類
重度(A)とそれ以外(B)に区分
○重度(A)の基準
① 知能指数が概ね35以下であって、次のいずれかに該当する者
○食事、着脱衣、排便及び洗面等日常生活の介助を必要とする。
○異食、興奮などの問題行動を有する。
② 知能指数が概ね50以下であって、盲、ろうあ、肢体不自由等を有する者
○それ以外(B)の基準
重度(A)のもの以外
なお、交付自治体によっては、独自に重度(A)とそれ以外(B)を細分化している場合もある。
判定区分・細分化の例
- 「A」・・・・最重度、重度
- 「B」・・・・中度
- 「B-」・・・軽度
- A判定(最重度)知能指数(IQ)20以下
- A判定(重度) 知能指数(IQ)21~35
- B判定(中度) 知能指数(IQ)36~50
- C判定(軽度) 知能指数(IQ)51~75
※知能指数(IQ)36~50で身体障害者手帳1~3級をお持ちの方は、A判定となります。
療育手帳を貰うメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
福祉サービスが受けられる 税金の優遇、各種手当など経済的なメリットがある 就労支援が受けられる | なし |
取得後に受けられる主な福祉サービス
- 受けられるサービスは判定によっても異なります。
- また全部記載すると凄い量になるので、小さいお子様を育てる家庭をメインにした主なサービスを抜粋しました。
- 詳細はお住いの市町村の福祉ガイドブックなどをご確認下さい。※ここでは、私が住んでいる市のガイドブックを参考に記載しています。
年金・手当など
特別児童扶養手当
通称:特児(トクジ)と呼ばれる手当です。
※児童福祉施設に入所、障害を理由とする年金の受給、所得制限に引っかかると支給されません。
- 1級 月額52,500円
- 2級 月額34,970円
障害児福祉手当
こちらも、施設に入所していたり、障害を理由とした年金を受け取っていたり、本人または養育者の所得が一定以上の場合は対象外です。
また、判定がAの方でも一部しか対象にならないようです。
我が家は身体障害者手帳(1種2級)の方で対象になり受給しています。
- 月額14,880円
親ではなく、こども本人の通帳に振り込まれる手当です。
生活用具などの給付・貸出
日常生活用具の給付
私の市では判定がAの場合に対象です。
申請には医師の意見書が必要でした。
紙おむつの給付は、市町村によってかなり差があるので、しっかり確認した方が良いですね。
交通費
交通費助成
交通費助成も市町村によって対象になる障害等級や助成金額が異なります。
交通運賃・有料道路の割引
税金
所得税、市民税・県民税の所得控除・非課税・減免
自動車税・軽自動車税・自動車取得税の減免
【まとめ】療育手帳の取得は各家庭のタイミングで
最近はインターネットで様々な情報が得られるため、療育手帳などの福祉手帳を取得することに抵抗感のある人は減っているように思います
しかし、手帳を持つことは「障がいがある」という証明のため、我が子に障がいがあることを認めざるを得ません。
我が子や家族にとってメリットがあると分かっていても、複雑な気持ちになる親御さんもいるのではないでしょうか?
長女は身体にも障がいがあるため、補装具など必要に迫られていたこともあり、かなり早い段階で身体障害者手帳を取得しました。
身体障がいの場合は、歩けないなど見た目で障がいが分かるので比較的受け入れやすかったと思います。
もし体に障がいが無く、知的障がいも軽度だった場合、なかなか手帳の取得に踏み切るのは難しいかもしれません。
もし手帳を持つことに抵抗があるのなら、必ずしもすぐに申請しなくても良いと思います。
子どもの障がいを受け入れるには、とても時間がかかるものです。
焦らずゆっくり、それぞれの家庭で必要だと思ったタイミングで申請するのが良いでしょう。※ただし過去に遡って手当などを受けることは出来ないので、その点はご注意くださいね。
コメント