脳性麻痺の長女の成長~2歳から2歳5か月編~
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脳性麻痺の長女の成長~2歳から2歳5か月編~です。
現在長女は4歳(年中)。
診断名は脳性麻痺(痙直型とアテトーゼ型の混合型四肢麻痺)です。
画像所見は無く(MRI画像は正常)原因は不明。
※出生時、軽度新生児仮死でしたが影響は不明。
体の動きなど総合的に判断して「脳原性の運動機能障がい」と言われています
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2歳から2歳5か月の成長
体格
一般的な2歳~2歳5カ月の身長・体重
身長:79.8cm~91.2cm(中央値:85.3cm)
体重:9.30kg~13.73kg(中央値:11.29kg)
【長女 2歳1カ月時点】
身長 82.5㎝ 体重 10.3㎏
成長曲線の下の方ではありますが、それほど同年代の子達と変わらない体格で成長していました。
ただし頭囲だけは相変わらず小さかったです(43㎝くらい)。
もうこの頃には自分でいちいち測りもせず、通院時の測定で、さほど成長していなくても気にしていませんでした。
食事
まだまだ噛む力が弱く、小さく刻んで提供していました。
リンゴなどの果物は自分で噛むことが出来ましたが、口の中でまとまりが悪い食材は飲み込めずむせてしまい、口から出すことが多かったです。
2歳代前半は食事の内容によっては、とろみの粉を使っていました。
あとこの頃の悩みは
1歳後半で自分で手づかみで食べたり、スプーンを持って食べる素振りが見られ、成長を感じていました。
しかし段々と投げることが増えてきてしまったんです。
最初は注意しつつ、自分で食べるように促しましたが、毎回投げられると私が疲れてイライラしてしまい、結局私が食べさせてあげることが増えました。
今思うと、長女の中で『自分のイメージ通りに手が動かず、上手く口に運べない苛立ち』があったように思います。
イヤイヤ期も重なり、そこら辺の気持ちは上手く汲み取ってあげられませんでした。
2歳になっても自分でご飯を食べられない。
私は焦っていました。
その気持ちが前面に出ていたのか、親子入院中に作業療法の先生からこんなアドバイスが。
必ずしも自分で食べられるようになる必要はない。
出来ないところは人の手を借りれば良い。
でも当時2歳になったばかりの長女。
本当に私の良くないところですが、せっかくのアドバイスを右から左に受け流しました。
まだ、障がいというものが理解できていなかったです。※今も理解できているか分からないけど。
少年ジャンプ三大原則のような精神論で長女に関わろうとするウザい母。
そんな母の重圧に耐えかねて「投げる」という行動になってしまったのかなと思います。
睡眠
お昼寝 約1時間
夜間 20時30分~7時頃
平均して20時半から7時くらいまでぐっすり眠っていました。
2歳3カ月から新しい保育園に通い始めましたが、まだこの頃は1時間前後お昼寝が出来ていましたね(4歳の今はほとんどお昼寝しません)
長女は便秘傾向があり、ウンチが溜まっていると寝られないことが多かったです。
浣腸をしてあげるとスッキリして眠ってくれました。
定期的に訪れる夜泣きはありましたが、睡眠に関しては安定していたと思います。
運動発達
一般的な2歳児の運動発達
- しっかりとした足取りで歩く
- 走ることができる
- 少しの高さならばまたぐことができる
- 手を使わず両足を交互にあげて階段の上り下りをする
- しゃがむことができる
- 両足でジャンプすることができる
- ボールを蹴ることができる
- つま先立ちや背伸びができる
長女の成長
2歳ともなると上記のようなことが出来るんですね。
長女は何かに掴まればつま先立ちくらいは出来たかな?
出来たというか自然につま先立ちになってしまうという方が正しいかも(笑)
【座位】
基本的に割座ですが、2歳2か月の頃、背中を壁につけた状態で足を前に出して座ることが出来るようになりました。
【移動】
バニーホッピング、伝い歩き
移動に関して、この半年間で大きな変化はありませんでした。
基本的にバニーホッピング(四つ這いでピョンピョン飛びながら移動)。
掴まるところがあれば伝い歩きという感じです。
相変わらず突然の物音などに驚いて後方に転倒することはありましたが、徐々に減り体幹が強くなっている実感はありました。
認知・適応
一般的な2歳児が出来ること
- 力強い線を描くことができる
- 小さなものをつまめる
- ドアノブや蛇口などをひねる
- 手を使うときに力の加減ができる
- 簡単な衣服の着脱ができる
- 大きなボタンのかけ外しができる
- スプーンやフォークを上手に使える
- 両手指を組み合わせて手洗いができる
長女の成長
上記に書いてあるようなことは何一つ出来なかったです。
衣類の着脱については、袖に腕を通すだけとか、腕を抜いてあげれば服を脱ぐことが出来るといった形で一部分だけ自力で可能という状況です。
小さなものをつまむという項目は、豆粒くらいのものは摘まめたような気がしますが、物凄く小さなビーズとかは摘まめなかったと思います。
麻痺の影響もあってか、細かい作業は苦手で、本人にも苦手意識がありました。
積み木やパズルは嫌がる傾向にあり、作業療法の先生からも「失敗を怖がっている様子がある」との指摘が。
今思うと、生まれてから2年間の生活の中で、成功体験が凄く少なかったです。
わたしの焦りも伝わり、「失敗が怖い」という感情を植え付けてしまったのかもしれません。
言語・社会性
一般的な2歳児のコミュニケーション
- 語彙の量が200~300程度まで増える
- 「あたま」「おなか」「おしり」など、体の部位の名前を覚える
- 体の痛い部分を言葉で伝えられる
- 二語文・三語文を話すことができる
- 目で見たものを言葉で示すことが上手になる
- 「イヤ」「自分で」など気持ちを言葉で表現できる
- 「これはなに?」と、物の名前を知りたがる
- 色の名前がわかる
- 3までくらいの数を数えられる
- 上と下など対比する言葉を理解できる
- 昨日・今日・明日といった時間の概念がわかりはじめる
長女の成長
語彙の量は分かりませんが、体の部位に関しては1歳半の時点でかなり理解していました。
頭、肩、膝、肘、手、足、お腹、目、耳、鼻、口を指さしで回答可能。
そして、長女は1歳~2歳の頃はこどもちゃれんじEnglishのDVDが大好きだったこともあり、上記の部位は英語でも指差しで答えていましたね。
例:「Elbow」と言うと肘を触り、「shoulder」と言うと肩をタッチ。
私のことを「ママ」と呼ぶことはありませんでしたが、リハビリの先生に「ママはどこかな?」と聞かれると、私の方を指差しすることは出来ました。
インプットは出来るけど、アウトプットが苦手という感じです。
そのため癇癪が酷く、お互いに辛い時期でもありました。
この頃のコミュニケーション方法は、主にマカトンサインと簡単な単語でのやり取り。
マカトン法は、ことばやコミュニケーションに困難のある人々のために英国で開発された言語指導法です。話しことばと共に、サインやシンボルを組み合わせて提示します。
引用:日本マカトン協会
言葉が増えるとともに癇癪は多少減りましたが、今も思い通りにいかないとすぐに泣きます。
感情を爆発させずに言葉で気持ちを伝えるというのは、4歳になった今もまだまだ大きな課題です。
この頃のリハビリ
・座位の練習
→横座り(左右)、あぐら、正座、長座
・椅子からの立ち上がり
→膝の曲げ伸ばしの訓練
・膝立ち
・短下肢装具を履いて立位
・歩行器(PCW)を使用して歩く練習。
→この頃はまだ前に進めませんでした。歩行器と向かい合ってしまい(笑)、正しい方向で掴むことが出来なかったです。
・車椅子
→2歳1カ月の頃、一度車椅子に乗ってみましたが、仕組みが理解できず前に進むことは出来ませんでした。
発達検査
2歳0カ月頃から2カ月間、リハビリ入院をしました。
簡易的ではありますが、この時初めて発達検査を体験。
使用したのは「新版K式発達検査2001」です。
まずはリハビリ入院が始まってすぐ(2歳の誕生日を迎える直前)の結果から
- 姿勢運動 10か月
- 認知・適応 10か月
- 言語・社会 1歳
続いて約1カ月半が経ち、退院直前(2歳1か月)の結果
- 姿勢運動 10か月
- 認知・適応 1歳2か月
- 言語・社会 1歳9か月
- 全領域 1歳2か月
といっても、この2か月で先生との関係が築かれ、その中での検査結果です。
発達検査は環境によってかなり数値の変動が出るので参考程度にしました。
今も定期的に発達検査をしていますが、本人が「試されている!」と分かっていて、あまりやろうとしない為、今でも1歳半程度という判定です。
まあ、あくまでも参考程度なので、発達検査の数値=現実の発達年齢ではないですね。
1歳半以上に出来ていることもあれば、出来ていないこともある。
得意分野、苦手な分野も分析出来るので、数字に囚われることなく、日常生活に生かしていくのが良いのかなと思います。
児童発達支援事業所へ
2カ月間こども病院に入院し、理学療法、作業療法、言語聴覚療法のリハビリをしましたが、退院後は月に1~2回の理学療法のみとなりました。
転居前は理学療法と作業療法を週に1回ずつ受けられたため、リハビリの回数が激減することにかなりの不安が。
入院中に退院後の療育先について医療相談員さんから情報収集しました。
すると全国展開している某児童発達支援事業所が、自宅近くに新設したとのこと。
さっそく、体験レッスンに参加してみました。
- 1レッスン50分。
- 個室で椅子に座り先生と対面レッスン。
- フラッシュカードや歌、積み木やパズルなど様々な玩具を使用し、子供が飽きないプログラム構成。
- 保護者はマジックミラー越しにレッスンを見守る。
内容としては、こども病院で行っていたST(言語聴覚療法)に近い感じです。
でも正直、フラッシュカードを見た時は引きました(笑)
と私は思っていたのですが
意外と長女が楽しんでいたのです。
夫も肯定的で、事業所側も
と言ってくれたので
週2回通うことに決めました。
現在も通っていますが、ここで覚えたことはかなり多いですね。
色々な知育玩具を出してくれるので、長女の意外な一面も発見できました。
例えば紐通し。
細かい作業が苦手な長女ですが、一時期紐通しにはまっていました。
ここで体験しなければ、私は紐通しを買おうなんて思わなかったので良かったなと思います。
この事業所は定期的に玩具がガラッと入れ替わります。
その為、長女が気に入っていた玩具が数週間後には無くなってしまうこともしばしば。
でもまた新しいお気に入りの玩具と出会い飽きずに楽しんでいます。
まとめ
2歳を過ぎた頃から、段々と長女の特性のようなものが見えてきました。
- 興味が無い時にじっとしていられない→他の子は紙芝居を見ているのに長女だけどこかに行こうとする。
- 穴の開いたものに執着する→穴を見つけると指を入れたがる。
- 何でも口に入れる(噛み癖)→飽きた時、良く分からない時、つまらない時に口に入れることが多い
この頃から発達障害を疑い、病院で先生に質問することもありましたが、「傾向はあるけど、何とも言えない」という回答でした。
既に身体障害者手帳を持っていて、療育などの支援も受けていたことから、敢えて診断名を出す必要が無いとの判断だったのかもしれませんが、真意は分かりません。
未だに通院の都度、発達障害について質問をしていますが、先生は診断には慎重な様子です。
2歳になるまで、体幹の弱さに対して理学療法を重点的に行っており、コミュニケーションに関する療育はあまり気にしていませんでした。
私も関わり方が分からず、言葉にできない長女に変わって、先回りして色々なことを手伝っていました。
そんなことをしている内に、長女は感情を爆発させれば要求が通ると学習してしまったのです。
2カ月間の親子入院では、専門家のサポートを受けながら、その誤った学習を修正することに努めました。
泣いても喚いてもダメなものはダメ!
一貫した姿勢が大事と言いますが、これがかなり難しい。
現在も泣きわめいて要求を通そうとすることがありますが、出来る限り泣き止んでから応じるようにしています。
でも、ついこちらから折れてしまうことも。
ペアレントトレーニングなども学びましたが、まだまだ長女のペースに巻き込まれてしまうことがあり、親である私も修行中です。
色んな方が薦めているだけあって、非常に参考になります。
関わり方が見えてきました。
↓↓
ペアレントトレーニングの本。マンガなので読みやすいです。
↓↓
脳性麻痺の長女の成長~2歳6か月から2歳11か月編~に続きます。
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